スマイルMFTブログ
【MFT (口腔筋機能療法)講演】日本アンチエイジング歯科学会大阪学術大会で講演しました
先日、日本アンチエイジング歯科学会第20回大阪学術大会にて「口腔機能からのエイジングケア」をテーマに講演させていただきました。

今回の講演では、口腔機能は高齢者だけの問題ではなく、小児から高齢者まで、ライフステージを通して考えるべきテーマであることをお話しました。
近年、口腔機能発達不全症や口腔機能低下症への関心が高まり、令和8年度診療報酬改定でも歯科衛生士による口腔機能管理の重要性がより明確に示されました。
しかし、私は制度が変わったあら取り組むのではなく、口腔機能は以前から歯科医療に欠かせない視点であったと考えています。
アンチエイジング歯科学会が目指すもの
日本アンチエイジング歯科学会では、「容姿管理」「生活管理」「寿命管理」を理念に掲げています。
アンチエイジングというと、「若々しい見た目」をイメージされる方も多いかもしれません。しかし、歯科医療におけるアンチエイジングはそれだけではありません。
「いつまでも自分の口で食べられること」
「楽しく会話ができること」
「健康で自分らしい生活を送れること」
こうした日々の積み重ねが、健康寿命の延伸につながると考えられています。
口腔機能管理もまた、その実現に欠かせない取り組みの一つです。
「評価なき指導はない」
今回、最もお伝えしたかったメッセージが「評価なき指導はない」ということです。
臨床では、「どのトレーニングをすればいいですか?」と言うご質問をいただくことは少なくありません。
けれど、本当に大切なのはトレーニングを選ぶことではなく、なぜ、その状態になったのかを評価することです。
呼吸なのか。
舌位なのか。
咀嚼なのか。
嚥下なのか。
患者さん一人ひとりで原因は異なります。だからこそ、評価を行い、原因を把握し、優先順位を考え、その方に必要な介入を選択することが重要だと考えています。
歯科衛生士だからこそできること
歯科衛生士は患者さんと、長い時間かかわる職種です。
日々の小さな変化に気づき、その情報を歯科医師と共有することが、より良い診療につながります。
そして、その積み重ねが、患者さんの未来を変えることにつながると考えています。
歯科衛生士だからこそできる「評価する力」が、これからの歯科医療にますます求められているのではないでしょうか。

MFT (口腔筋機能療法)講演を終えて・・・
今回お声がけをいただいた際、日本アンチエイジング歯科学会大20回大会実行委員長の松村栄子先生(医療法人社団松村歯科医院 デュオこうべデンタルケアクリニックPINO 院長) より、このようなお言葉をいただきました。
「今回”Movement!エイジングケアの未来”というテーマのもとに歯科界に新しいMovementを起こしていきたいという思いがあります。
小児のMFTとなると、少しエイジングケアとは内容が離れているかもしれません。けれど、高齢者の予防、あるいは未病に何が大切か、熊谷さんの臨床の中から感じていることを、ぜひ歯科のもっと多くの方に知っていただく機会になれば嬉しいなと思っております。」
と、お声がけをいただいたとき、口腔機能は決して小児だけの問題ではなく、人生を通して健康を支える重要なテーマであるという私自身の考えと重なり、この講演をぜひお引き受けしたいと思いました。
そして、実際に講演の準備を進める中で、改めて口腔機能について深く考える時間となり、MFT (口腔筋機能療法)の可能性を再認識する機会にもなりました。

また、当日座長を務めてくださった宝田恭子先生からは、「なぜ口腔機能低下症は50歳以上が対象となっているのか」という背景について、学術的な視点からお話を伺うことができました。
講演をさせていただくだけでなく、私自身も多くのことを学ばせていただき、大変貴重な機会となりました。

このような機会をいただきました、松村先生をはじめ日本アンチエイジング歯科学会の皆様、そして講演をお聞きくださった皆様に、心より感謝申し上げます。
熊谷周子